治療方針

【全体像を把握して治療方針を】

例えば最もポピュラーな肩こりや腰痛。そのつらい部分にハリをするだけでも良くなるケースもあります。しかし、内臓の機能低下や神経ストレスなど肩こり、腰痛の原因(おおもと)が他に隠れ潜んでいるということが多いのです。

ですから、一時的に痛みやつらさが取れても原因(おおもと)となるものを取り除かないと根本的に肩こりなどがとれません。自律神経失調症、不定愁訴、また、内臓系の病や婦人科系疾患、小児の病などその他の症状も同じです。当院では漢方理論を駆使し、まず病体の全体像を把握し、その患者さんにふさわしい治療方針をたて、根本治療を目指した治療をしてまいります。

脈診、診察時、両手の脈をみている画像
全体像把握の大事な要素、脈を拝見させていただきます。

【全体治療と局所治療で根本治療を】

本院の治療は漢方医学(東洋医学)に準じた脉診流(みゃくしんりゅう)鍼灸術であり、西洋医学のような病名治療でもなく、痛いところ、つらいところにだけ鍼をする局所治療でもありません。

患者さんの訴えている主訴からその随伴症状、病歴や既往症、そして体質などをも考慮に入れて、その患者さんに最もふさわしい治療方針をたて治療を進めていきます。

またその時に使用する鍼は髪の毛ほどの細いものです。それを皮膚に接触する程度から、刺入してもほんの数ミリ、その軽微な刺激によって「気」の調整を行い、体のバランスを整えます。そうすることによって人間が本来持っている生命力、自然治癒力、免疫力などを高め、病的な身体を健康な体に変えていくように導きます。そして「早く痛みやつらさを取り除く」ために必要に応じて局所に治療を施します。全体治療と局所治療、これを組み合わせて「根本治癒」をめざす治療を行います。

 

【痛みは体からのメッセージ】

痛みとはいったいなんでしょうか。それは、体の異常を表す警告メッセージなのです。

人は誰しも痛みやつらさを感じるからこそ、それをどのように取り除こうかと考えるのです。例えば癌が初期のうちから痛みやつらさをあらわしてくれれば手遅れになる事も少ないのではないでしょうか。ですから、痛みやつらさがあるからといって安易に薬など飲んでそれを軽減してしまう行為は、時によっては大変危険は行為なのです。当院では痛みの原因をよく把握した上で治療に当たります。

【東洋医学を補完する西洋医学】

当院は漢方理論を駆使し病体の全体像をつかみ根本治癒をするよう心掛けています。しかし、時には病院に行き検査をしていただく事をお勧めする事もあります。検査は西洋医学の一番優れている部分であり、漢方医学(東洋医学)の弱い部分を補ってくれる事ができるからです。